あうとわ~ど・ばうんど

2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Live at 柳川

新譜から(DVD)。「武田和命 カルテット 1988 Live at 柳川 『ファンクール』」。全5曲65分。武田和命(ts)渋谷毅(p)川端民生(b)渡辺文男(ds)。 これは、なんて貴重なドキュメントだろう。ぼくがジャズを聴き始めたとき武田和命は既に亡く、生演奏に触れること…

Imaginary Diseases

新譜から。「Imaginary Diseases/Frank Zappa」を聴く。全7曲63分。 『ザッパ自身が生前マスターを完成させていた未発表アルバム!72年、『グランド・ワズー』『ワカ・ジャワカ』製作後、ザッパがホーン・セクションを中心とした10人編成のバンドで行ったツ…

SUENO

随分ひさしぶりに聴いた。「SUENO/Eddie Palmieri」(本当は『N』の上に『〜』が付くのだけど、お許しを)。89年、全7曲44分。 サルサのことはよく分からないのだけれど、キップ・ハンラハンがプロデュースに加わり、メンバーも魅力的だったことから、5年ほど…

Resident of Earth

新譜から。これは、なかなかイイ。「Resident of Earth/川嶋哲郎 meets 鬼怒無月」。全10曲59分。川嶋(ts,ss,fl)鬼怒(g)。 鬼怒については説明不要だろう。現代最高のギタリストの一人だ。川嶋についてだが、数年前までは、ぼくの視界には入っていなかった…

ひまわり

新譜から。「ひまわり/坂田明」を聴く。全8曲54分。坂田(as,ss,cl)フェビアン・レザ・パネ(p)吉野弘志(b)ヤヒロトモヒロ(per)。 バラード集(という括りになるのかな?)。坂田の代名詞ともいえるブリバリブヒョーな展開はなく(⑤で一瞬垣間見せるが)、メロデ…

解体的交感

時折そうとうに疲れてしまうことがある。そんな時は、人並みに音楽を聴いて精神的な凝りをほぐそうとするのだが、アルファ波だかガンマ線だかが出るといわれる、いわゆる『癒し系』な音楽を聴くと余計イライラしてしまう。 というわけで、「解体的交感/高柳…

Edge

「Edge/田中信正Kartell」を聴く。リリースは2月、全8曲60分。田中(p)山田晃路(b)大槻“kalta”英宣(ds)+神田佳子(per)。 田中が注目されだした初期のころ(そういえば、彼が横濱ジャズプロムナードの第1回新人賞を獲った模様を衛星放送で見たことがある)は、…

Flush Up

JERICHO23周年おめでとうございます。遠く離れた地から、お祝い申し上げます(って、直接言えよ、という気もしますが。はい。メールも送っときました)。 以前にも書いたことがあるが、ジェリコはぼくのジャズ感性の半分以上を育ててくれた心のふるさとである…

Porgy and Bess

久しぶりに「Porgy and Bess/Miles Davis」を聴く。58年、全13曲52分(+2は断じて不要)。 今週3度目のマイルス登場。別に日記に書くために音楽を聴いているわけではないのだが(最近はそういう側面もなきにしもあらずだが)、溜まっている新譜もなく、聴き返…

Candid Dolphy

さて、今月のドルフィーは、ドルフィーファンでも普段はあまり聴かないような一枚を。「Candid Dolphy/Eric Dolphy」。全8曲65分。 60−61年の約半年間に、キャンディドでドルフィーが参加したセッション(リーダーはミンガスだったりローチだったりリトルだ…

Another Unity

agharta335さんの日記開設1周年を祝して、これを盛大にかけよう(皆さんには聞こえないけど)。「Another Unity/Miles Davis」。2枚組み、全8曲82分。Miles(tp,org)Sonny Fortune(as,ss,fl)Pete Cosey(g,syn,per,ds)Reggie Lucas(g)Michael Henderson(b)Al Fo…

Free Jazz Classics

The Vandermark 5の新作「Free Jazz Classics Vols. 3 & 4」が届いた。2枚組み、全11曲101分。Jeb Bishop(tb)Kent Kessler(b)Tim Daisy(ds)Dave Rempis(as,ts)Ken Vandermark(bs,ts,cl,bcl)。03、04年シカゴでのライヴ。 今月5日に紹介した「同 Vols. 1 & 2…

EXOTICA

昨日のくたくたにゃんさんのブログを読んでから、今日は一日、これの1曲目が頭の中に鳴り響いてた。「EXOTICA/Kip Hanrahan」。92年、全11曲58分。 キップ・ハンラハンがらみで、たしか一番最初に買ったアルバム。これにハマって、その後、イースト・ワーク…

at Carnegie Hall

昨年の話題盤「Thelonious Monk Quartet with John Coltrane at Carnegie Hall」を(今ごろ)聴いた。57年、全9曲52分。Monk(p)Coltrane(ts)Ahmed Abdul-Malik(b)Shadow Wilson(ds)。 空間を埋め尽くさんとするコルトレーンは、見事すぎて文句のつけようがない…

Siesta

深夜に突然、マイルスのトランペットが聴きたくなる。ということが、よくある。で、これを選んでしまうことが、意外に多い。「Music From Siesta/Miles Davis, Marcus Miller」。87年、全10曲38分。 映画『シエスタ』のサウンドトラック。おそらく、大方の…

Locus Solus

ものすご〜く久しぶりに「Locus Solus/John Zorn」を聴いた。全38曲69分。 83年、ジョン・ゾーンがバリバリのポストモダニストだった頃の作品。5組のトリオを収録。それぞれにパンキッシュな演奏が続くが、1曲が2分前後とコンパクトで聴きやすい。 現在もグ…

Village Vanguard 1975

2日続けてブートで申し訳ないが、これは結構な掘り出し物ではなかろうか。「Village Vanguard 1975/Charles Mingus」。2枚組、全6曲87分。Mingus(b)Jack Walrath(tp)George Adams(ts,vo)Don Pullen(p)Dannie Richmond(ds)。 アダムス=プーレン在籍時のミン…

Harmolodic Jazz Preacher

最近入手したブートから。「Harmolodic Jazz Preacher/James Blood Ulmer」を聴く。Ulmer(g,vo)David Murray(ts)Amin Ali(b)Shannon Jackson(ds)。80年のメールス・ライヴ、全7曲44分。 サウンドボードで音は良いのだが、バランスが今一つかな。ということ…

Slaves Mass

エリントンの次の日がこれかよ。という感じですが。 「Slaves Mass/Hermeto Pascoal」を聴く。04年の再発盤(オリジナルは77年)、全10曲77分。 ①「Mixing Pot」、おやリターン・トゥ・フォーエヴァー(第1期)かいな、などと思っていると、ウェザー・リポート(…

The Blanton-Webster Band

不幸なことに(というか、ただ怠惰なだけなのだが)いつか聴こうと思って買ったのに、いつまで経っても聴かないCDがたまに存在する。大概は枚数(収録時間)が多すぎて、できるならまとめて聴きたいのだが、うまく時間が取れない或いは時間はあるのだが集中力が…

How Many Stories Do You Read On My Face

「how many stories do you read on my face/Senti Toy」(intoxicate)を聴く。全10曲44分。やや新譜。 センティ・トイはヴォーカリスト。インド出身、首狩族の末裔にしてヘンリー・スレッギルの妻。名字のトイは、父親が若いころ東芝で研修したため帰国後「…

Lubuaku

1月26日、30日に取り上げたKonono N゚1の別のアルバムが、さりげなく出ていた。「Lubuaku」。全7曲65分。 2003年、オランダでのライヴ。04年にリリースされていたようだが、最近のブレークによって、直輸入盤として登場したものらしい。「コンゴトロニクス」…

寿限無

3月23日に取り上げた「ピアニストを聴け!/山下洋輔 the complete frasco recordings」18枚組をようやく聴き終えた。やっぱり、思い入れのせいもあって、「Montreaux Afterglow」と「Gentle November/武田和命」が突出している印象。「Umbrella Dance」「H…

The Claudia Quintet

4月に入ってから特に記してはいなかったが、マクリーンの日を除けば、取り上げたアルバムは全て、オーネットを聴きに行ったときに東京で買ったものである(ちなみに、購入した全ての作品を紹介しているわけではありませんよ。念のため)。が、それも今日で終わ…

Steelwool Trio

本日もヴァンダーマーク。 「Steelwool Trio」を聴く。95年、全9曲74分。Ken Vandermark(reeds)Kent Kessler(b)Curt Newton(ds)。 この人は一体、似たようなサックストリオをいくつ持っているのか。試しに、今現在ぼくが把握しているグループを挙げてみよう…

Free Jazz Classics

「Free Jazz Classics Vols. 1 & 2/The Vandermark 5」を聴く。02年、2枚組み全13曲124分。Jeb Bishop(tb)Kent Kessler(b)Tim Mulvenna(ds)Dave Rempis(as,ts)Ken Vandermark(ts,cl,bcl)。 ヴァンダーマークが影響を受けたという、60年代フリージャズ曲集(…

Concert in the Garden

一昨年話題になったらしい「Concert in the Garden/Maria Schneider Orchestra」を聴く。全5曲58分。 全体を通じ、フレンチ風だったりアイリッシュ風だったりスパニッシュ風だったりと、ヨーロッパ的要素を溶かし込んだコンテンポラリービッグバンド・サウ…

Hot Waltz

Sun Shipというグループをご存知だろうか? 以前どこかで、彼らの第1作「Live at “Porsche”」を聴いたことがあり、強く印象に残っていたのだが、先日第2作「Hot Waltz」を発見、購入した次第。並木崇(as,ss)村上俊二(p)川崎聡(b)北村和重(ds)。04年、全6曲49…

New and Old Gospel

「New and Old Gospel/Jackie McLean」を聴く。67年、全3曲42分。McLean(as)Ornette Coleman(tp)Lamont Johnson(p)Scott Holt(b)Billy Higgins(ds)。 オーネット作の②「Old Gospel」。2分30秒すぎ突如、マクリーンが悲鳴にも似たフラジオ・トーンを響かせる…

Different But The Same

昨年、好事家の間で話題になったらしい「Different But The Same/David Liebman & Ellery Eskelin」を聴く。全8曲58分。Liebman(ts)Eskelin(ts)Tony Marino(b)Jim Black(ds)。 リーブマン、エスケリンの師弟コンビによる“テナー・マッドネス”。面白いのは⑤…