あうとわ~ど・ばうんど

Village Vanguard 1975

2日続けてブートで申し訳ないが、これは結構な掘り出し物ではなかろうか。「Village Vanguard 1975/Charles Mingus」。2枚組、全6曲87分。Mingus(b)Jack Walrath(tp)George Adams(ts,vo)Don Pullen(p)Dannie Richmond(ds)。
アダムス=プーレン在籍時のミンガス・バンド、ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ。名作「Changes One」「Changes Two」の翌年、一昨年DVDが出たモントルー・ライヴの3ヶ月前にあたる。オーディエンス録音ということだが、ピアノが若干遠いものの、音質はかなりいい。ジョージ・アダムスのテナーって、目の前で聴くとこんな感じなのか〜、と思わせるし、客席の男女の会話も相当いい音質で入っている(笑)。
1-①「Fables of Nixon, Rockefesser & Ford - Oh Lord, Help Mr. Ford」(と、終了後ミンガスがアナウンスする)から全開。②「For Harry Carney」は、幽愁テーマからアダムスのテナーを経て、プーレンのソロ。ピアノの弦を弾いているが、これが非常に音楽的。お馴染み③「Devil Blues」はミンガスのロングソロから。アダムスのヴォーカルは、文句のある人もいるだろうが、ぼくは好きです。
30分近い2-①「Orange Was The Color of Her Dress, Then Blue Silk」も、メンバーそれぞれ緩急自在のスリリングなアドリブの連続。②「Nobody Knows」、古き良きモダンジャズの薫りを漂わせるウォルラスのトランペットも悪くないが、プーレン登場で空気が一変。さすがの名人芸。ただし途中、客の会話が超うるさい。お、静かになった。うーん、プーレンのピアノはいつ聴いてもしびれる。後を受けるアダムスも熱い。③、フリーな「Cherokee」のテーマで終了。