あうとわ~ど・ばうんど

2006-01-01から1年間の記事一覧

06年収穫祭(下)

『海外部門』。先日よりも選定に苦労した。上3つはよいが、下2つは今の気分で。 【海外】 「Live at Glenn Miller Cafe/Charles Gayle Trio」(7月20日参照) 「Livein Cognito/Big satan」(12月23日参照) 「New Horse for the White House/Territory Band-…

Postlude

今年は、これにて終了。 さっき数えてみたら、ぴったり350日間書いていた。自己顕示と自己満足の塊のような日記を全部読まれた方、大変ご苦労様でした。一部読んだという方や今初めて読んだという方にも、感謝いたします。ありがとうございました。来年もよ…

06年収穫祭(中)

本日は『国内部門』。ただ、候補をピックアップしていて気づいたのだが、今年は国内ミュージシャン系アルバムを、選ぶほど買っていないかもしれない。 【国内】 「かなしい/エクスプロージョン/ジム・オルーク/坂田明」(6月28日参照) 「ICOMOS/The World H…

06年収穫祭(上)

今日から、3回シリーズで「今年の収穫」を紹介。初日は『発掘・復刻部門』と『映像・書籍・その他』。 【発掘・復刻】 「Live 1991/Fedayien」(6月2日参照) 「The Topography of the Lungs/Evan Parker」(7月4日参照) 「Unity/Frank Wright」(12月4日参照…

Last CDs

2006年も、あとわずか。最近聴いた中から何枚か取り上げて、今年の新譜紹介は終わりにしよう。 「Mimidokodesuka/恐山」(P.J.L)。全3曲41分。Jim O'Rourke(g)Darin Gray(b)Chris Corsano(ds)。ジム・オルークの新ユニット。③がイイ。「Lisbon Improvisation…

Livein Cognito

今年(おそらく)最後の大物新譜が登場した。「Livein Cognito/Big Satan」(screwgun records)。2枚組み、全11曲135分。Marc Ducret(g)Tom Rainey(ds)Tim Berne(as)。 スーパーバンドBig Satanの2年ぶりの新作ライヴ盤。はっきり言って、前作の「Souls Saved …

ICOMOS

Jオルタナジャズ・ドリームバンド『The World Heritage』の2作目が早くも登場した。「ICOMOS/The World Heritage」(P.J.L)。全9曲76分。勝井祐二(vln)山本精一(g)鬼怒無月(g)ナスノミツル(b)吉田達也(ds)。 前作「北回帰線」(5月1日参照)も凄かったが、今作…

Concentric

本家Clean Feedからも、ニルセンラヴの新譜がしっかり出ている。「Concentric/Butcher/Nilssen-Love」。全4曲47分。John Butcher(ts,ss)Paal Nilssen-Love(ds,per)。 ニルセンラヴには、サックスとのデュオ作品が多い。ヴァンダーマークやグスタフソン、ホ…

Teatro

「Teatro/Amado/Kessler/Nilssen-Love」(european echoes)。全4曲49分。Rodrigo Amado(ts,bs)Kent Kessler(b)Paal Nilssen-Love(ds)。 ポルトガルの超優良レーベルClean Feedの系列になる(らしい)新レーベル第1弾作品だそうである。ロドリゴ・アマド(と読む…

Sport Rocks

「Sport Rocks/Close Erase」(jazzaway)。全7曲43分。Christian Wallumrod(syn,wurlitzer)Ingebrigt Haker Flaten(b,electronics)Per Oddvar Johansen(ds,key)。 ノルウェーの優良レーベルJazzawayからの新作。同レーベルからは初だが、グループとしては通…

Shake You Up

なんだか無性にギルティ・フィジックを聴きたくなって。「SHAKE YOU UP/板谷博 & Guilty Physic Live at Shinjuku Pit Inn」(aketa's disk)。90年、全7曲73分。板谷博(tb)松風鉱一(as)石渡明広(g)三好功郎(g)八尋洋一(b)小山彰太(ds)田中倫明(per)ヤヒロト…

The Year of the Elephant

Pi Recordingsで一番最初に入手したのが、この作品だった。「The Year of the Elephant/Wadada Leo Smith's Golden Quartet」。02年、全6曲60分。Smith(tp,flh)Malachi Favors Maghostut(b)Jack DeJohnette(ds,syn)Anthony Davis(p,syn)。 そんなにアルバム…

Crazy Cats Ⅱ

東宝クレージー映画DVDボックスシリーズ第5弾「クレージーキャッツ 大作戦ボックス [DVD]」が出た。う〜ん、やっぱりたまらんなあ。ある朝目が覚めると自分がクレージー映画の劇中人物になっていて、一間のアパートのベッドで寝ていたことに気づいたら、どん…

音楽と文学の対位法

最近「音楽と文学の対位法/青柳いづみこ」(みすず書房)を読んだ。著者はクラシックの(?)ピアニスト兼文筆家。作曲家と作家を対置し、それぞれが交錯する状況を語りつつ、一つの文化論をあぶり出すエッセイ集(という理解でよいのかな?)。 クラシックの話で…

Ceol Nua

旧譜より。「Ceol Nua/Matthew Welch」(leo records)。02年、全3曲56分。Welch(bagbipe,cond,ss)etc. マシュー・ウェルチは作曲家兼マルチ奏者らしい(tzadikにもリーダー作あり)。本盤はバグパイプの民族音楽的響きが支配する中、フリージャズ風オーケスト…

Coltrane's Sound

10数年ぶりに聴いてみた。「Coltrane's Sound/John Coltrane」(atlantic)。60年、全6曲39分。Coltrane(ts,ss)McCoy Tyner(p)Steve Davis(b)Elvin Jones(ds)。 この盤って、人気があるんでしょうか? その理由はもちろん分かる気がするけど、ぼくは駄目かな…

Footprints

最近「フット・プリンツ/ミシェル・マーサー著、新井崇嗣・訳」を読んだ。ショーター自身の歩みとジャズ史が重なる前半部分が面白かった(後半は『信仰』の話が中心。押し付けがましさはないけれど・・・)。ジャズファンならば思わず瞠目する事実が至る場所…

In The World

今日は帰らない(笑)。 「In The World/Clifford Jordan」(strata-east)。69年、全4曲40分。Jordan(ts)Julian Priester(tb)Don Cherry(tp)Kenny Dorham(tp)Wynton Kelly(p)Wilbur Ware(b)Richard Davis(b)Albert Heath(ds)Ed Blackwell(ds)Roy Haynes(ds)。 …

Last Date

ここにも帰ってこよう。何度でも。「Last Date/Eric Dolphy」(fontana)。64年、全6曲46分。Dolphy(bcl,fl,as)Misha Mengelberg(p)Jacques Schols(b)Han Bennink(ds)。 なお、イラストジャケが一般的なようだが、ぼくにとってはこの写真ジャケが「Last Date…

Amandla

何度でも、帰ってこよう。ここに。「Amandla/Miles Davis」(warner bros.)。89年、全8曲43分。Miles(tp)George Duke(key,syn)Marcus Miller(b,key,ds,g,bcl,ss)Kenny Garrett(as,ss)Rick Margitza(ts)Foley(lead-b)Jean Paul Bourelly(g)Steve Khan(g)Joey …

Dancing in Your Head

「ゴールデンサークル」など一部の例外を除けば、50、60年代のオーネットが実はあまり得意でないが、70年代この作品以降はかなり好物である。「Dancing in Your Head/Ornette Coleman」(A&M)。73、75年、全4曲35分。Ornette(as)Robert Palmer(cl)Charles El…

Corona - Tokyo Realization

「コロナ-東京リアリゼーション/ジム・オルーク」(columbia)。全2曲51分。Jim O'Rourke(p,org,rhodes)。 坂田明やマツ・グスタフソンらとの共演で知られる演奏家が、敬愛する武満徹音楽に挑んだ作品。なのだそうな。心安らぐわけでも昂揚するわけでもないが…

Volunteered Slavery

なんとなくローランド・カークが聴きたくなって。「Volunteered Slavery/Roland Kirk」(atlantic)。68,69年、全10曲43分。Kirk(reeds,fl,vo,etc)Ron Burton(p)Vernon Martin(b)Charles Crosby(ds)Sonny Brown(ds)Jimmy Hopps(ds)Joe Habao Texidor(per)Char…

Thirteen Cosmic Standards

当ブログ一押しのサックス奏者、ケン・ヴァンダーマーク。先日、くたくたにゃんさんが気に入って取り上げてくれたにも関わらず、ぼくはそのCDを持っていなかった。というわけで、入手いたしました(笑)。 「Thirteen Cosmic Standards By Sun Ra & Funkadelic…

Unity

「Unity/Frank Wright」(esp disk)。74年、全2曲56分。Wright(ts)Alan Silva(b)Bobby Few(p)Muhammad Ali(ds)。 まことにもって楽しみの多い、近年のESPリイシュー。旧作のリマスター再発のみならず、アイラーの「Live on the Riviera」やサンラの「Helioce…

NORD

うー寒いなー。そんな時こそ極北のジャズを(おいおい)。「北 (NORD)/阿部薫」(kojima)。75年、全3曲54分。阿部(as)吉沢元治(b,cello)。 「なしくずしの死(MORT A CREDIT)」から漏れたデュオと、リハーサル2曲を収録。タイトルは共にセリーヌの小説からとら…

The Illinois Concert

月イチ・ドルフィー。「Illinois Concert/Eric Dolphy」(blue note)。63年(99年リリース)、全7曲69分。Dolphy(bcl,fl,as)Herbie Hancock(p)Eddie Khan(b)J. C. Moses(ds)the University of Illinois Big Band。 忘れかけた頃に、思い出したように出るドルフ…

Booker Little

久々に聴くと良いなあ。「Booker Little」(time)。60年、全6曲35分。Little(tp)Wynton Kelly(p)Tommy Flanagan(p)Scott LaFaro(b)Roy Haynes(ds)。 昨年、ブッカー・リトルの作品は「Booker Little & Friend」の方が好みである、と書いた。ただしそれは、病…

Territory

「Territory/吉田達也・今堀恒雄」(doubt music)。全17曲57分。吉田(ds,darbuka,vo,devices)今堀(g,devices)。 今月の新譜大トリにして、真打登場。内ジャケには『この作品は吉田達也と今堀恒雄の、作曲、即興、コンピュータのファイル交換と多重録音、極端…

'Round About Midnight

さて。実はマイルスの初期音源には全く興味が無い。何度か「The Complete Birth of the Cool」に言及したりしているが、アルバム自体は持っていない(聴いたことはあります、大昔)。そして、なななんと、プレスティッジものすら一枚も所持していないのである(…