あうとわ~ど・ばうんど

Free Jazz Classics

The Vandermark 5の新作「Free Jazz Classics Vols. 3 & 4」が届いた。2枚組み、全11曲101分。Jeb Bishop(tb)Kent Kessler(b)Tim Daisy(ds)Dave Rempis(as,ts)Ken Vandermark(bs,ts,cl,bcl)。03、04年シカゴでのライヴ。
今月5日に紹介した「同 Vols. 1 & 2」の続篇。前作では1曲ずつ60年代フリージャズ演奏家を取り上げていたが、新作は1枚ずつソニー・ロリンズローランド・カーク特集(どうでもいいが、両方とも『Rol』)。ジャンルとしてのフリージャズではなく、“自由志向のジャズ”みたいなニュアンスだろうか。
まずVol.3『Six for Rollins』(アーチー・シェップ『Four for Trane』のもじり)。んー、いかん。期待していた②「Strode Rode」③「Freedom Suite part2」は、中途半端なテンポ、地味なアレンジで今一つ。ヴァンダーマークお得意の⑤「East Broadway Rundown」で、Rempisの熱演もあって、ようやく盛り上がるが。
vol.4は『Free Kings』。おー、一転して、こちらはカークの曲を真正面から取り上げつつ、自分たちの演奏に引き込むという“正統派”。好感が持てる。①「The Black And Crazy Blues」から、リラックスしたよい雰囲気。②「Three For The Festival」③「The Inflated Tear」④「Rip, Rig, And Panic」と好演が続く(曲のおかげもあるかな?)。最後の「Volunteered Slavery」で、溜め込んでいたパッションを破裂させる。