あうとわ~ど・ばうんど

Eric Dolphy

The Uppsala Concerts

「The Uppsala Concert Vol.1/Eric Dolphy」(marshmallow classics)。61年、全5曲48分。Dolphy(as,bcl,fl)Rony Johansson(p)Kurt Lindgren(b)Rune Carlsson(ds)。 「The Uppsala Concert Vol.2/Eric Dolphy」(同)。同年、全4曲44分。same personnel as abo…

Last Date

ここにも帰ってこよう。何度でも。「Last Date/Eric Dolphy」(fontana)。64年、全6曲46分。Dolphy(bcl,fl,as)Misha Mengelberg(p)Jacques Schols(b)Han Bennink(ds)。 なお、イラストジャケが一般的なようだが、ぼくにとってはこの写真ジャケが「Last Date…

The Illinois Concert

月イチ・ドルフィー。「Illinois Concert/Eric Dolphy」(blue note)。63年(99年リリース)、全7曲69分。Dolphy(bcl,fl,as)Herbie Hancock(p)Eddie Khan(b)J. C. Moses(ds)the University of Illinois Big Band。 忘れかけた頃に、思い出したように出るドルフ…

at the Five Spot, Vol. 1

「Live at the Five Spot 1」(prestige)。61年、全3曲47分。Dolphy(as,bcl)Booker Little(tp)Mal Waldron(p)Richard Davis(b)Ed Blackwell(ds)。 1年前の今日、最初に取り上げたアルバムはこれだった。そのとき、ぼくはこう書いた。 このアルバムが大好きな…

Point of Departure

というわけで、「Point of Departure/Andrew Hill」(blue note)。64年、全5曲40分。Kenny Dorham(tp)Eric Dolphy(as,fl,ts)Joe Henderson(ts)Hill(p)Richard Davis(b)Tony Williams(ds)。 まず、データ的な予備知識から。ドルフィーのアメリカ本国における…

Iron Man

月イチ・ドルフィー。「IRON MAN/Eric Dolphy」(douglas)。63年、全5曲41分。Dolphy(as,bcl,fl)Woody Shaw(tp)Bobby Hutcherson(vib)Eddie Kahn(b)Richard Davis(b)J. C. Moses(ds)Clifford Jordan(ss)Sonny Simmons(as)Prince Lasha(fl)Garvin Bushell(bas…

Conversations

「CONVERSATIONS/Eric dolphy」(FM)。63年、全4曲34分。Dolphy(as,bcl)Woody Shaw(tp)Bobby Hutcherson(vib)Eddie Kahn(b)Richard Davis(b)J. C. Moses(ds)Clifford Jordan(ss)Sonny Simmons(as)Prince Lasha(fl)Charles Moffett(ds)。 月イチ・ドルフィー…

ドルフィーとカフカの迷宮性について

突然ですが、6月20日の続き。 カフカの小説は、俗に『迷宮的』と称される。もちろん、そういった型枠に単純には当てはめられないが、カフカの一面を理解しやすく捉えた恰好の形容詞ではあると思う。 だとするならば、カフカの三部作と呼ばれる長編が未完であ…

Memorial Album

月イチ・ドルフィー。「Memorial Album/Eric Dolphy &Booker Little」(Prestige)。61年、全2曲31分。Dolphy(as,bcl)Little(tp)Mal Waldron(p)Richard Davis(b)Ed Blackwell(ds)。 いわずと知れた、ドルフィーの死の直後に発表された、ドルフィー=リトル・…

Free Jazz

昨日の続きというわけでもあるまいが、久しぶりに「Free Jazz/Ornette Coleman」(atlantic)を聴く。60年、全2曲54分。Ornette(as)Eric Dolphy(bcl)Don Cherry(tp)Freddie Hubbard(tp)Scott La Faro(b)Charlie Haden(b)Billy Higgins(ds)Ed Blackwell(ds)。 …

in Europe 1961-1964

注文していたDVD、「Eric Dolphy in Europe 1961-1964」(impro-jazz)がようやく届く。 ドルフィーの欧州楽旅から61年ベルリン、64年オスロのカップリング。後者は「ミンガス・ジャズ・ワークショップ・フューチャリング・エリック・ドルフィー [DVD]」として…

The Last

本日は、エリック・ドルフィー42回目の命日。あなたの音楽に出遭えて・・・云々の文章は割愛(笑) 現存するドルフィー最後のレコーディングである。「The Complete Last Recordings/Eric Dolphy」(norma)。全6曲65分。Dolphy(as,bcl,fl)Donald Byrd(tp)Natha…

ドルフィーとカフカ

エリック・ドルフィー様、78歳の誕生日おめでとうございます。(ちなみに、9日後には42回目の命日です)。今から16、7年前の高校時代、あなたの音楽に出遭えて本当によかった。もし出遭えなかったら、そうとうに違う人生を歩んでいたはずです。現在に至る総て…

The Original Ellington Suite

月イチ・ドルフィー。(取り上げるのは月イチですが、聴くのは月イチではありません。為念) 「The Original Ellington Suite/Chico Hamilton Quintet with Eric Dolphy」(pacific jazz)。58年(リリースは2000年)、全9曲42分。Dolphy(as,fl,cl)Nate Gershman(…

Candid Dolphy

さて、今月のドルフィーは、ドルフィーファンでも普段はあまり聴かないような一枚を。「Candid Dolphy/Eric Dolphy」。全8曲65分。 60−61年の約半年間に、キャンディドでドルフィーが参加したセッション(リーダーはミンガスだったりローチだったりリトルだ…

Outward Bound

忘れかけた頃の、月イチ・ドルフィー。 今日は初リーダー作「Outward Bound/Eric Dolphy」を聴く。60年、オリジナルは全6曲37分。Dolphy(as,bcl,fl)Freddie Hubbard(tp)Jackie Byard(p)George Tucker(b)Roy Haynes(ds)。 うーん、素晴らしい。例えば①「G. W…

Out There

一昨日の日記が、やっつけ仕事気味だったので反省し、改めてドルフィーについて書くことにする。「Out There/Eric Dolphy」。60年、全7曲34分。Dolphy(as,bcl,cl,fl)Ron Carter(cello)George Duvivier(b)Roy Haynes(ds)。 このアルバム、大好きである(大好…

Mendacity

月イチぐらいはドルフィーについて書いておかないと(?)。というわけで、「Percussion Bitter Sweet/Max Roach」(62年、全6曲41分)。Booker Little(tp)Julian Priester(tb)Eric Dolphy(as,bcl,fl)Clifford Jordan(ts)Mal Waldron(p)Art Davis(b)Max Roa…

Dolphy in Europe vol.2

久ーしぶりに、「Eric Dolphy in Europe vol.2」を聴く。オリジナルアルバムは全4曲40分。Dolphy(as,fl)Bent Axen(p)Erik Moseholm(b)Jorn Elniff(ds)。やっぱイイなあ。個人的には、アルトによる②−④が好き。順に行こう。 ②「The Way You Look Tonight」。速…

Far Cry

久々に「Eric Dolphy/Far Cry」を聴く。全8曲48分(オリジナルLPは7曲42分)。Dolphy(as,bcl,fl)Booker Little(tp)Jaki Byard(p)Ron Carter(b)Roy Haynes(ds)。 ドルフィーとリトルの公式初共演盤ではあるものの、リトル抜きのカルテットで演奏される5曲目「…

Other Aspects

いろんなところでEric Dolphyが盛り上がっているようだ(自分の周辺だけ?)。それに影響されて(笑)久々にドルフィーの「Other Aspects」を聴いた。以前聴いたときより、意外にフツーに聴けたので驚いた。 全5曲41分。1曲目が1962年、2-4曲目が60年11月、5…

Out To Lunch 序論 〜覚書風に〜

ONJOの新作を聴く前に、自分なりの「Eric Dolphy/Out To Lunch」論を書いておくべきだと思っていた。しかし、愚鈍な感性と凡庸な頭脳しか持たぬ自分の手には余ることがわかった。新作は明日か明後日には届くはずになっていて、もう先延ばしにはできない。そ…

'Round Midnight

Eric Dolphyのサイドマンものは、あまり多く持っていない。11月22日にも同様のことを書いたが、たとえドルフィーがどんなに素晴らしくとも、結局は、菊の花束に薔薇を一輪交ぜたみたいで薔薇は薔薇として美しいけれど花束がチグハグなせいで薔薇の色が褪せて…

Inner Man

Eric DolphyとJohn Coltraneの共演盤は、あまり好きでない。もちろん、コルトレーンが嫌いなわけではない(むしろ好きだ。特に晩年は大好きだ)。ただ、二人の共演と言っても、結局コルトレーンのグループで、主役はコルトレーンなのだし、音楽性もコルトレ…

Convasations and Zetrons

Convasations Eric Dolphy“空白の”63年のアルバムに「Convasations」(「Memorial Album」ともいうが、Prestige盤と混同しないように)がある。その2曲目、「Music Matador」が随分と珍妙で面白い。かわいらしげなテーマの後、ドルフィーもどきのアルトソロ…

Last Date ( but, my first date) 改訂版

苦痛と快楽は、コインの裏表だ。それが今までジャズを聴いてきて、得られた真理の一つだ。最初は苦痛でしかなかったものが何度も何度も繰り返されるたび、いつのまにか快楽に変わってゆく。あるいは、あるとき突然全身に電流が駆けめぐり、その官能性に目覚…

Clifford Brown+Eric Dolphy

「TOGETHER RECORDED LIVE AT DOLPHY'S HOME, LOS ANGELS 1954/Clifford Brown+Eric Dolphy」が届いた。ロスのドルフィーの実家のガレージには数々のミュージシャンが集まり、ブラウン=ローチ・グループもロスにきた際は必ず立ち寄っており、このとき録音さ…

The Prophet

「Eric Dolphy at the Five Spot, Vol.1」が大好きだ。本当は、ドルフィーのアルバムだったら何だって好きなのだけれど、このアルバムと「OUT TO LUNCH」と「Last Date」だけは別格だ。後二者のことは、別の機会に譲るとして、今回は「Five Spot vol.1」につ…