あうとわ~ど・ばうんど

in Europe 1961-1964

注文していたDVD、「Eric Dolphy in Europe 1961-1964」(impro-jazz)がようやく届く。
ドルフィーの欧州楽旅から61年ベルリン、64年オスロカップリング。後者は「ミンガス・ジャズ・ワークショップ・フューチャリング・エリック・ドルフィー [DVD]」として、昔からつとに有名な映像。注目は、やはりベルリンのほうだろう。
ただし、音源は既に出ている。「Berlin ConcertsEric Dolphy」(enja)が、それだ。「Berlin Concerts」は元々、61年8月30日のクラブでの演奏とTVコンサートをまとめたもの。クラブ音源はスタンダードを中心に10分以上の演奏だが、TV音源は演奏時間が短い。このDVDはそのTVの方の映像ゆえ、4曲で総時間たった15分といったところなのだが、かなりの高画質でドルフィーの姿を拝めるので喜びは大きい。
メンバーは、Dolphy(as,bcl)Benny Bailey(tp)Pepsy Auer(p)George Joyner(b)Buster Smith(ds)。ピアノだけがドイツ人で、その他のメンバーはヨーロッパに居を移した黒人たち。1曲目はドルフィーの代表曲「Geewee」から。ドルフィーはサングラスをかけている。たたずまいはクールだが、アルトソロは火を噴かんばかり。カッコイイ。指の動きもはっきり確認できる。続くベイリーのトランペットは全く覇気なし。CDでカットされていたのは当然だろう。
2曲目はバスクラソロの「God Bless the Child」。ドルフィーは生涯にわたって、ステージでこの曲をバスクラソロで演奏したが、どのヴァージョンを聴いても沁みる。3曲目はCD未収録の「Blues in the Closet」だが、ベースとドラムのデュオなので無視。そして最後の曲。ここでは「Blues Improvisation」、CDでは「The Meeting」とクレジットされているが、正解は「245」。ドルフィーが、ブルージーかつアクロバティックなアルトソロを繰り広げる。
ところで、演奏の合間に挟まる司会者はいらない。カットしてほしかった。