あうとわ~ど・ばうんど

Booker Little

BOOKER LITTLE
久々に聴くと良いなあ。「Booker Little」(time)。60年、全6曲35分。Little(tp)Wynton Kelly(p)Tommy Flanagan(p)Scott LaFaro(b)Roy Haynes(ds)。
昨年ブッカー・リトルの作品は「Booker Little & Friend」の方が好みである、と書いた。ただしそれは、病的で重い感じのする方が自分の性格に合っている気がするというだけで、作品の優劣ではない。もちろん本作だって好きだ。リトルのトランペットの魅力は、メロディックながらコードトーンの隙間を巧みに縫って終止感が薄い(採譜分析なしに印象のみで勝手に言ってますが)奇妙な浮遊感にある。それを味わうならワンホーンの本作のほうだろう。
大まかに言って、『剛』の前半と『柔』の後半に分かれるが、前半の方が好き。②「Minor Sweet」、ルバートソロからインテンポになる瞬間、やっぱりシビレます。リトルはソロで全パートを吹ききるが、それを煽りまくるスコット・ラファロロイ・ヘインズのコンビも鉄壁。