あうとわ~ど・ばうんど

Ned Rothenberg & Hamid Drake - Full Cycle

6月30日に札幌くうで、ネッド・ローゼンバーグのライヴを観た。

Ned Rothenberg HYPER SAX SOLO
Ned Rothenberg(as, cl, bcl, shakuhachi) + 吉田野乃子(as) 藤山裕子(p)

第1部がネッドのソロで、尺八、クラリネットバスクラ、アルトの順。当初は共演予定ではなかったものの、22日のライブで野乃子ちゃんと共演した藤山さんがぎりぎり札幌滞在中だったため、急遽加わってネッドとのデュオ2曲、続けてネッドと野乃子の師弟デュオが2曲、ちなみに野乃子ちゃんは2曲ともアルトだったが、ネッドは最初バスクラを使って、2曲目でアルトデュオとなった。最後に3人による演奏の後、アンコールはネッドのアルトソロ。という構成で、とりわけネッドのアルトの音の速さとクリアさが印象に残った。

藤山さんが野乃子ちゃんを The Stone に連れて行ったことがきっかけで、野乃子ちゃんのノイズ人生が始まったことは先日書いたけれども、野乃子ちゃんがネッドを師匠にすることにしたのも、藤山さんが野乃子ちゃんに渡した彼のソロCDがきっかけだったというのだから、今回の3人の共演(しかも北海道で)は野乃子ちゃんにとって、すごく意味あることだったわけだ。師弟デュオは本当に良かったけれど、終演後に聞いたところでは、ニューヨーク時代のレッスンでは必ず最後にこうしたセッションをやっていたらしく、なるほど、阿吽の呼吸だったということのようだ。ちなみに、客席には札幌界隈の即興系ミュージシャンのほか、大友良英さんや dj sniff らの姿も見られた。


物販で、売っていたら買おうと思っていた新譜があったので購入。

Full Circle: Live in Łódź

Full Circle: Live in Łódź

Ned Rotheberg(cl, as, shakuhachi) Hamid Drake (ds, frame ds, vo)


ライブでも感じたのは、ネッドの演奏は純粋にインプロというより、その場で曲を精緻に生成している側面が強い(最後に「Amazing Grace」なんかも演奏されているが)ということで、このアルバムを聴いていると、梅津和時さんとカルヴィン・ウェストンとのデュオアルバム(昨年12月21日参照)のことなんかも思い出したりする。