あうとわ~ど・ばうんど

SURO

ONJOへの参加によって、ようやく一般のジャズファンにも知られるようになってきた(?)アルトサックス奏者、大蔵雅彦(昨年出たソロアルバム「Time Service」は大変な傑作だった)。その彼が組んでいるGNUというグループがある。
自分はGNUの「SURO」(2003年)というアルバムが好きだ。大蔵雅彦(as,bcl,bass-tube,electronics)塚本真一(elp,org)種石幸也(elb)熊田央(ds)イトケン(ds)、ゲスト伊藤匠(ts)。全7曲64分。
複雑なリズムを刻むツインドラム、独特なベースラインの上で、管楽器とキーボードが、(おそらく)即興的要素を排してリフを繰り返す。実験的だが非常にポップで、面白いサウンド(と書いても、どこが面白いのかさっぱり分からないな。力不足。申し訳ない)。お気に入りは2曲目「Human Oil」。16分に及ぶ曲中10分すぎから始まるエレピによるリフがたまらない。ここではないどこかに連れて行かれそうというか、感覚がねじられるというか、とっても不思議なサウンドとリズムの快楽が病みつきになる。