あうとわ~ど・ばうんど

Flux

ノルウェーのベーシストMats Eiletsenの新作「Flux」を聴く。全12曲43分。Ernst Reijseger(cello)Fredrik Ljungkvist(ts,cl)Thomas Stronen(ds,bells)Eiletsen(b)。
ボボ・ステンソンのグループからリーダーが抜けてエルンスト・レイスグル(あやふやな記憶だが、チェロをギターみたいに抱えて弾く人だったような)が入ったメンバーは、初リーダー作だった前作「Turanga」と同じ。
幻想美とアヴァンギャルドと力強いスウィング感のブレンド具合が絶妙だった前作に比べ、室内楽風というか現代音楽寄りというか(前作のアルバムタイトルや今作の③「Olivier」という曲が示すように、アイレットセンはメシアン信奉者らしい)、ややおとなしめな印象。録音場所が教会だったため、残響面を慮ったのだろうか。
作品の中では、音響面をきっちりと意識しつつもアグレッシヴさを押し出すタイトル曲⑤「Flux」や⑧「Revolver」が印象に残る。ただ、前作に比べると弱いかなー。