あうとわ~ど・ばうんど

Compliments of the Mysterious Phantom

なんとなく、ローランド・カークが聴きたくなった。というわけで、なんとなく「Compliments of the Mysterious Phantom/Rahsaan Roland Kirk」だ。全11曲52分。74年のライヴ録音。リリースは03年(らしい)。
70年代カークのヒット・パレード的内容(ではないかと思う)。ちなみに自分は、カークは60年代後半から70年代にかけての演奏が好き。特に70年代に入ると、一般的には彼の代名詞である多楽器同時吹奏がフェイドアウトし始め、テナー(あるいはフルート)1本で勝負する機会が多くなる。そうして、彼の音楽の純粋な美、凝縮された核が露わになっている気がするのだ。
アルバムは、1ステージの模様を上手く編集(実際の1ステージかどうかは分かりませんが)。①「Passion Dance」は、Hilton Ruizのピアノソロからフェイドイン。続けてカークが激情テナーをぶちかます。②は「My One and Only Love」。4分近いカデンツァがお見事。カークのMCを挟んで④「Fly Town Nose Blues」⑤「Volunteered Slavery」が続く。
再びMCの後、⑦「Bright Moments」。終盤から、怒涛の⑧「Old Rugged Cross」がフェイドインしてくる。かなりしびれます。アンコールは⑨「Blacknuss」、ルイス大活躍。間髪入れず⑩「Freaks For The Festival」。ようやく多楽器吹奏が聴ける。⑪は、付録的なカークのおしゃべり。
だらだら曲目を並べただけで、何も説明していないに等しいが、お許しを。自分のような凡人には適切な言葉が見つかりません。ただ、この一言以外は。
Bright Moments!!!