あうとわ~ど・ばうんど

Susto

DCPRGが冒頭曲を取り上げたことで、近年再び注目を浴びた「ススト/菊地雅章」(81年、全4曲48分)。十数年前に初めて聴いたときはさっぱり分からなかったのだけど、今の耳で聴くと、なるほどとても素晴らしく響く(昔は本当に、なーんにも分かっちゃいなかったんだなぁ)。
①「Circle/Line」、さすがに表層的なサウンドに古さを感じさせもするけれど、ものすごいリズム強度を保持している。DCPRGヴァージョンと比べても、オリジナルのほうがカオス度がかなり上。リーブマンのアルトフルートが心地よい②「City Snow」、グロスマンのテナーソロがたまらないポップな③「Gumbo」、ハッサン・ジェンキンスのベースがカッコイイ④「New Native」と、どの曲も最高。(ちなみに④は、DCPRGのPlay Mate at Hanoiの元ネタだろうか?)
同じレコーディングから作られた「One-Way Traveller」(82年、全4曲41分)も面白い。「ススト」の残り物のように感じる曲もあるが、スリリングな①「Alacalder」など聴き所も多い。また、「Double Rainbow/日野皓正」(81年、全5曲46分)も続「ススト」と呼べる内容(ちょっと薄味ですが)で、①「Merry-Go-Round」は「Circle/Line」の延長線上にある曲だと思う。