秋山徹次 / 大城真 / すずえり / ロジャー・ターナー Live at Ftarri
たまには、ふだんあまり聴かない毛色のCDも聴こう。
秋山徹次 / 大城真 / すずえり / ロジャー・ターナー Live at Ftarri
(Ftarri / Meenna, 2016)
秋山徹次(g) 大城真(self-made instruments) すずえり(p, toy piano, objects, vo) Roger Turner(ds, per)
2013年2月、Ftarri でのライブ録音とのこと。日本人トリオによる演奏40分と、ロジャー・ターナーが加わった15分の演奏で構成されている。音量や音数は控えめで、ガチャガチャとした、生活音のような音たちを挟みながら時間が経過していく。例えば街角に定点カメラを据えてひたすらレンズの前で起こる風景をそのまま切り取った映画(があるかどうか知らない)を観た後のような、あるいは多少のさざ波めいた出来事は起こりつつも何気ない日常を描いた文学小説を読んだ後のような、表面上は冷めつつも体の深いところではじわりと熱くなっていることに気づくような聴後感がある不思議な音楽。
(なお、ジャケ写真は福島県浪江町の海岸だそうである)