Pulverize the Sound
先日ストリーム中継されたメールス・フェスティバルで鮮烈な印象を残してくれた、ピーター・エヴァンス参加のトリオ「Pulverize the Sound」の新作がタイミング良く届いた。
Pulverize the Sound
(Relative Pitch Records, 2015)
Peter Evans(tp) Tim Dahl(elb) Mike Pride(ds, per, grockenspiel, nose whistle)
バンド名は直訳すれば、「サウンド粉砕」といったところか(某作家に倣って言えば、「粉砕せよ、とピーターは言った」ということにでもなる)。
これは非常にかっこいい。時に音を歪ませ空間を多彩に塗りたくっていくようなエレベ、鋭角なリズムで音楽の速度をコントロールするようなドラム、そんな強力な2人に対するエヴァンスのトランペットは、持てる限りの技術を武器にアコースティックな響きで突き進んでいく。
トランペットは、サックスなどよりもはるかに自由度の低い楽器だが、エヴァンスには不可能などないかのようだ。素晴らしい。ただ、惜しむらくは、先日のライヴの印象が強すぎて、CDでは物足りなさを感じてしまうことだ。
参考動画(先日のメールス・ライヴ。クリックすると当該ページへ飛んで自動再生が始まります)