Pulverize the Sound - sequel
ピーター・エヴァンスが来日直前インタビューで予告していた新作が、彼の主宰する More is More から出た。しかも、挙げていた4作品(のうち、ソロアルバムはツアー限定で先行販売されている)の一斉リリースであるから困ってしまう。いや、困ることはないか。ともかくまずは Pulvwrize the Sound の第2作から聴く。
Pulverize the Sound - sequel
(More is More, 2018)
Peter Evans (tp), Tim Dahl (elb), Mike Pride (ds, perc, nose flute, moose call)
Relative Pitch からの第1作(15年5月26日)がそうであったように、本作も冒頭の一音目から凄まじい。というか、前作よりもさらに凄まじい。エヴァンスの歪みまくったトランペット、ティム・ダールのひずみまくったエレベ、マイク・プライドの狂いまくったドラムが一丸となって疾走する、その快感。むろんそれだけでなくさまざまなタイプの曲が展開されていて、エヴァンスの多種の技術はもちろん、ダールがベースサウンドに施す多彩な加工、プライドによる多様なドラミングが炸裂する。「サウンドを粉々にせよ」というバンド名が示すように、「破壊」衝動はとどまることを知らず、第二形態に達したようだ。11月には本作を引っ提げてグループのヨーロッパツアーが行われるそうだ。