あうとわ~ど・ばうんど

Rent Romus' Life's Blood Ensemble / Cimmerian Crossroads

レント・ロムスの新作を入手する際には、旧作も併せて購入することにしている。

Cimmerian Crossroads

Cimmerian Crossroads

Kim Cass (b) Markus Hunt (b) Timothy Orr (ds, perc) Rent Romus (as, ss, bells)


ロムスのプロジェクトの一つ、Life's Blood Ensemble は1999年、彼の北欧ツアーがきっかけで生まれた(ことになっている)グループ。今でこそその名の通り3管アンサンブルとなっているが、前身は97年の Life's Blood Trio というコードレスサックストリオ(12月4日参照)であり、その後10年以上の間隔が空いてリリースされた第2作は、本作品と同じ4人によるメンバー構成で、グループ名は単に「Life's Blood」だった。ところがその翌年、サックス×2ベース×ドラムのまま「Life's Blood Ensemble」と名乗りはじめ、昨年の最新作(10月27日参照)でようやく2管+ヴィブラフォンが追加され7人編成となった。ということらしい。

本作品は全10曲、うち半分の5曲がロムスのオリジナル、1曲がベースのマーカス・ハント作。そして残る4曲が、西海岸の先輩アーサー・ブライスの「As of Yet(In Concert: Metamorphosis / The Grip)」、同じくオーネット・コールマンの「Circle with a Hole In the Middle(Art of the Improvisers)」といったややマニアックな選曲、そして西海岸の同僚でありロムス主宰の Edgetone Records にも吹き込みがある(が、なぜかロムスとの共演盤はない) ブレット・カーソン(p)およびビル・ノートカー(b)のコンポジション、という内訳である。中には沸点の低い曲も存在しているが、ロムスは例の音コクと才気に満ちたフレーズで最後まで一気に聴かせてしまう。うーむさすが。

ちなみにベースのキム・カスは今年、マット・ミッチェルの最新作(10月12日参照)に参加している。


試聴


参考動画(但、ベースが2人とも違う)
www.youtube.com