あうとわ~ど・ばうんど

Jessica Ackerley Trio / Coalesce

シスコ・ブラッドリー氏の「Best Records of 2017」で第19位にランクインしていた本作に興味を持ち、試聴したら即購入してしまっていた。


Jessica Ackerley Trio / Coalesce(2017)
Jessica Ackerley (g, compositions) Mat Muntz (b) Nick Fraser (ds)


メアリー・ハルヴァーソンが世界的名声を獲得した現在、彼女のフォロワーというか、影響を受けたギタリストが出てくるに違いないと思っていたら、やっぱりいた。というわけである。ジェシカ・アッカレーはカナダ出身、現在はニューヨーク在住のギタリスト、作曲家。ギタリストとしてはヴィック・ジュリスに師事したとのこと。本作は昨年、カナダで録音された。

この作品を言い表すのに、メアリーの「Dragon's Head」を持ち出すのは容易、というか安易で、予備知識なしにブラインドで聴いたら、たしかにメアリーの新作と勘違いしてしまいそうである。が、メアリーと違って、音の「歪み」はほとんどない。リズム(というか、間)と音の響き・強弱によってプレイが組み立てられ、即興と作曲も分かちがたく結びついている(英語サイトで彼女のインタビューを読むと、自分が弾いた即興フレーズを基に作曲する、というようなことをやっているらしい)。メアリーとは異なる個性が今後どう発展していくのか、楽しみである。

ちなみにCDを買ったら、緩衝材代わりにシリアルの空箱が使われ、Google翻訳で調べたのか日本語で「ありがとうございます。」というメッセージ(下記)まで付いていた。これはしっかり応援せねばなるまい(笑)

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参考動画
www.youtube.com
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