あうとわ~ど・ばうんど

David S. Ware & Matthew Shipp DUO / Live in Sant'Anna Arresi, 2004

デヴィッド・S・ウェアのアーカイヴ音源シリーズ第2弾が、彼の命日(10月18日)を前にリリースされている。

Live in Sant'anna Arresi 2004

Live in Sant'anna Arresi 2004

David S. Ware(ts) Matthew Shipp(p)


イタリアはサンタンナ・アッレージで毎年9月初旬に開催されているジャズフェス「Ai confini tra Sardegna e Jazz」における2004年のライブ。ウェアはこの年、1日にカルテット(マシュー・シップ、ウィリアム・パーカー、ギレルモ・ブラウン)で出演した後、5日にもシップとのデュオでステージに立った。(ちなみに今年、「Tribute to David S. Ware」として、シップがソロで出演している)

本盤について id:zu-ja さんがツイッターで、聴きながら「途中涙ぐんでしまった」旨を書いていたが、それは比喩でも誇張でもないと思う(おそらくはアノ部分とかアノ箇所であろう)。ウェアのテナーは叫びや悦びや怒りや哀しみや祝福や祈りが一体となって煮えたぎった凄い音であるので、聴いていると色々な感情が奥底から次々呼びたてられるのだ。本作はさらにシップの好サポートもあって、それが純化されているように感じる。

なお、CDには今後のリリース予定も付記されていて、第3弾は2010年、ニューヨークでのトリオライブ(「ONECEPT」の頃のパーカー、ウォーレン・スミスとのトリオと推察される)。第4弾が2008年、フランスにおけるニューカルテット(晩年に率いた Planetary Unknown ではなく、「Shakti (Dig)」発表後に欧州ツアーを行ったジョー・モリス、パーカー、ナシート・ウェイツ(アルバムではウォーレン・スミス)とのカルテットだろう)だそうで、今後も非常に楽しみ。


参考動画1(実際のライブの模様)

www.youtube.com


参考動画2(その4日前のカルテット)

www.youtube.com




S・ウェアの過去記事アーカイヴ(旧ブログ)
David S. Ware Sessionography(外部サイト)
AUM Fidelity 公式HP(同)