吉田野乃子 サックスソロライヴ
昨夜(7/2)は江別ドラマシアターどもへ、吉田野乃子(as)サックスソロライヴを観に行った。
彼女が今年(?)から取り組み始めたソロプロジェクトは、ループ装置を駆使してアンサンブルを重ね、その上に即興を乗せていくというスタイル(完全無伴奏ソロも数曲あり)。2月に初のワンセットライブを観て、3月のフルセットライブを楽しみにしていたが仕事の都合(出張)で涙をのみ、今回ようやく通常の2セットヴァージョンを観ることができた。
6月にはカナダ・モントリオールで、ケン・ヴァンダーマークとソロステージを分け合った(彼も非常に喜んでくれた、とのこと)ことで確信を深めたのか、2月に若干感じられた思考錯誤的なところは微塵もなく、堂々たる演奏だった。曲はどこか民俗音楽的ノスタルジーを感じるものが多く、こうしたものをソロ演奏の素材とすることが、現在の彼女の関心なのだろう。師のジョン・ゾーンからマウスピースを譲り受けたそうだが、そうしたメロディーを表現するのにぴったりの音色だと感じた。終了後に話したところでは、不規則ループを用いた作曲にも着手しているそうで、次回の展開がさらに楽しみになった。
物販で、サックスソロのデモCD-Rを購入。
ライブは、マイクやスピーカーや実際にベルから出ている音や会場空間の関係上、サウンドがやや分散して感じられたが、CD(宅録だそうだ)を聴くと、音全体をファインダーに収めたように集中してとらえることができ、味わいがまた違う。しばらくはこれを聴いて、次の驚きに備えよう。
参考動画(6月、カナダ)
(3月、札幌)