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Julius Hemphil / Peter Kowald - Live at Kassiopeia


Julius Hemphil / Peter Kowald - Live at Kassiopeia」(no business)
Julius Hemphill(ss, as) Peter Kowald(b)
ティム・バーンの次は師匠のジュリアス・ヘンフィル、という流れが先月もあったが、それはさておき。
ともに50代で亡くなった2人の才人による、87年ドイツでのライブ。
2枚組で、1枚目はそれぞれのソロが分け合い、2枚目でデュオ。という構成。
1枚目では、ヘンフィルのオーソドックス寄りスタイルに対し、コヴァルトがスケール大きな30分のソロ(すばらしい!)。これで2枚目は噛み合うんかいな、と一瞬不安もよぎるが、そこは世界中を旅し様々なタイプの即興と共演を重ねてきたコヴァルトのこと。年長のヘンフィルが気の赴くまま重ねていくフレーズに寄り添うように、フォービートランニングで支える展開もあり、あるいはぐいぐい鼓舞すると、それにつられてヘンフィルもフリーな方法論(絶叫調にはならないが)で応える展開もあり、かと思うと、ヘンフィルから、ふとスタンダードメロディが飛びだし、なんとも言えない官能性を帯びる展開もあり。
決して派手ではないが、奥行きある演奏だ。