あうとわ~ど・ばうんど

New York Child

NEW YORK CHILDごく一部で評価の高い(?)マーティー・アーリックの旧譜を入手。「NEW YORK CHILD/Marty Ehrlich」(enja)。96年、全9曲58分。Ehrlich(as,ss,cl,bcl)Stan Strickland(ts)Michael Cain(p)Michael Formanek(b)Bill Stewart(ds)。
アーリックのアルトは、やはり良い。②「Generosity」や④「Tell Me This」でのブロウに持って行くフレージングはとても美味しく、⑥「Prelude」での間を生かしたバラードプレイもたまらない。また、③「Geogia Blue」でのバスクラ、⑧「Untitled」のソプラノ、⑨「Turn Again」のクラリネットでも、楽器は違えど各吹奏から均質のコクを感じられる。
全曲アーリックのオリジナルで、ユダヤ的な陰翳も程良い(それで思いついたが、Y・O氏=ユダヤ人説を提唱したくなった。笑)。テナーのスタン・ストリックランド(マーカス, E.J.の双子の兄弟とは関係ないのかな?)、マイケル・ケインのピアノもイイ味出していて、ぼくの数少ないながら今まで聴いたアーリックのアルバムの中で上位に入るだろう。