あうとわ~ど・ばうんど

Underground

久々に「UndergroundFME」(okka)を聴く。04年、全4曲73分。Paal Nilssen-Love(ds)Nate McBride(b)Ken Vandermark(reeds)。
以前にも書いたが、ケン・ヴァンダーマークを初めて聴いたのは、一昨年、何気なく買った「Nuclear Assembly Hall/Atomic/School days」だったのだが、ハマッたのは、その後にこの作品を聴いてからだ。
で、この作品。04年に聴いたアルバムの中では「Souls Saved Hear/Big Satan」と並ぶ第1位である。フリージャズはかくあるべきお手本みたいな演奏だ(そう言うとなんだか良くないみたいだが)。特に、ぼくが惚れ込んで止まないのが②「Part 2」で、前半をフルスロットルでぶっ飛ばし、中盤は一転落ち着いて音をしみこませ、終盤に向けて盛り上がってゆく。この終盤がたまらんのだ。やむにやまれぬジャズ衝動(としか呼びようのないもの)が、演奏をグイグイ推進してゆく。個々のプレーヤーが表出しているというより、『場』が推進力をもたらしているような、不思議な感じがする。説明が難しいが、とにかくイイのだ。
世の中には既にこんなに素晴らしい音楽が(いっぱい)あるというのに、それを踏まえた上で、自分が音楽をやる理由とは何なのだろう?と余計なことまで考えてしまった。