あうとわ~ど・ばうんど

The Last

マイルスの15回目の命日。
さて、15年前。高校生だったぼくは、新聞にマイルスの死亡記事を見つけ(社会面の準トップ扱いだった、と記憶する)非常にびっくりし、当時よく一緒にジャズを聴いていた友人に『マイルスが死んだ!』と電話をした覚えがある(友人の反応は覚えていないが)。思えば、それは自分が好きになった人物が死ぬ、初めての経験だったのかもしれない。
というわけで「The Last: complete version/Miles Davis」(so what)。全6曲60分。Miles(tp,syn)Kenny Garrett(as,bs)Deron Johnson(key)Foley(lead-b)Richard Patterson(elb)Ricky Wellman(ds)。
1991年8月25日、ロサンゼルスでのマイルス最後の演奏を収めたブート。ちなみに公式盤「Live Around the World」の最終曲は、この③「Hannibal」の編集ヴァージョンである(ただし公式盤はギャレットのソロを編集、ジョンソンのソロをカット。編集自体は上出来)。オーディエンス録音で音質は良くない。演奏も、特に良くはない。だが、マイルスの最後の演奏。その重みだけで胸がいっぱいになる。