あうとわ~ど・ばうんど

The Last Session

再びトランペットつながりで。「The Last SessionLee Morgan」(blue note)。71年、全5曲67分。Morgan(tp,flh)Harold Mabern Jr.(p,elp)Bobbi Humphrey(fl)Billy Harper(ts,afl)Grachan Moncur Ⅲ(tb)Jymie Merritt(elb)Reggie Workman(acb,per)Freddie Waits(ds)。
The Last Sessionぼくが唯一持っているリー・モーガンのアルバム。射殺される半年前の演奏。注目は、ビリー・ハーバーが参加し、彼の曲が2曲取り上げられていることだろうか。冒頭曲はハーバーの初リーダー作のタイトル曲でもある「Capra Black」、④「Croquet Ballet」は『Black Saint』の2曲目といった具合。
ファンキージャズの旗手として語られることの多いモーガンだが、実は多種多様なアルバムに参加し存在感を放つ名手でもあった。この作品でも、前述の①④のようなスピリチュアル系、②「In What Direction are You Headed」③「Angela」のようなエレクトリックサウンド、ややエスニック〜アヴァンギャルド風味な⑤「Inner Passions Expelled」といった曲が並ぶ。ちなみに全曲、モーガン以外のメンバーのオリジナル。
モーガンのトランペットサウンドは、(おそらく)どんなスタイルのジャズにでも合うものだった。もし半年後の非業の死がなければ、時代と折り合いをつけながらトップトランペッターとして活躍したに違いない。もしかすると、ベニー・モウピンとともにヘッドハンターズの一員になっていたかもしれない。などと想像すると楽しい。
ちなみに吹き込み当時、モーガンは33歳。若かったんだねえ。