あうとわ~ど・ばうんど

Saxophone Colossus

ものはついで。今日も超名盤(いや、超・超名盤というべきか)
Saxophone Colossus/Sonny Rollins」。57年、全5曲40分。Rollins(ts)Tommy Flanagan(p)Dous Watkins(b)Max Roach(ds)。
これも15年ぶりぐらいに聴いたのかな。いや、そこまではいかないか。でも12、3年ぶりというところだろう。ぼくでも一時はホント飽きるぐらい聴いたもんです。今回久しぶりに聴いても、曲の展開が次々に思い出せた。でも、なんというか、ぼくなんかが語っても、という気はするのだけれど・・・
とは言いながら、世評に高い①「ST. Thomas」④「Moritat」は、あまり好きではない(と、いきなり挑戦的)。名演であることに間違いはないのだけれど、アルバムの中での好きな順番は下位かな。一番好きなのは、③「You Don't Know What Love Is」(まあ、曲自体が大好きなのだけど)だ。ここでのロリンズがたたたたまりません。残念ながらぼくには音感がなく、なのにちゃんと音を拾わないで言ってしまいますが、この演奏のキーはE♭mではないでしょうか(通常はFm)。たぶんロリンズは、テナーの低音部(左手小指)を有効に使いたかったのではないか、と勝手に推測している。次の曲がFmだから避けた、というような消極的な理由ではない気がするが、皆さんはどうお考えですか?
③「Strode Rode」も、かっこよくて好き。正確無比、一音たりとも無駄にしないローチのドラミングにもしびれる。テーマとフォーヴァースの小節数が合わないような気がするけど、そんなことはどうだっていい。⑤「Blue Seven」は燻し銀の味。この曲だけに限らないが、テーマの世界観そのままにアドリブに突入、全編が事前の設計図通りに聞こえてしまうロリンズの演奏はさすが。「Straight, No Chaser」のテーマ後にパーカーフレーズを繰り出すようなアマチュア演奏家は猛省せよ(はい。すいません)。
余談だが、録音4日後、ローチの盟友クリフォード・ブラウンが死亡する。一体、誰が想像できるだろうか。