あうとわ~ど・ばうんど

Spin & Drift

Spin & Drift
これも東京で購入(この前置き、しばらく続きそう)。
昨年の海外部門第4位に選んだDrew Gress7 Black Butterflies」の前作に当たる「spin & drift」(01年、全9曲58分)を聴く。Gress(b,pedal steel guiter)Tim Berne(as,bs)Uri Caine(p)Tom Rainey(ds)。
Paraphrase+ユリ・ケインというメンバー(「7Black〜」はケインが抜けCraig Taborn(p)とRalph Alessi(tp)が加わる)。「7Black〜」は編曲と即興を一体化させサウンド面を重視したような印象だったが、この作品では比較的オーソドックスな演奏(テーマ→ソロ→ソロ…テーマ)が多い。
元サックス吹きとしては、やっぱりティム・バーンに耳が行ってしまう(ま、いつもそうだが)。グレスがリーダーの演奏とあって、普段(?)に比べると、サイドマンに徹してややおとなしめなのだが、ビバップをしっかりと咀嚼したその実力を再認識させられる。そして⑦「Here, at the bottom of the sky...」で、名刀の切れ味を如何なく発揮。とんでもないところから矢継ぎ早に切っ先が飛んでくる。このままメッタ斬りにされてしまいたい、と思わせるほど。ゆったり歌う③「It was after rain that the angel came」も滋味深い。