あうとわ~ど・ばうんど

Money Jungle

本日も、超名盤を聴く。「Money Jungle/Duke Ellington」、全15曲68分(オリジナルは7曲30分だったのか)。Ellington(p)Charlie Mingus(b)Max Roach(ds)。
告白すると、むかーし初めてこのアルバムを聴いたときは、何がいいんだかさっぱり分からなかった。たぶん、まだガキだったから。今は(立派に成長したとは言わないけれど)はっきりと断言できる。最高だ。
ローチの激しいドラミング、ミンガスのぶっといベースを向こうに回し、巨匠のピアノがパワフルに駆け回る。一音一音が非常に鋭く生々しい。クラスター・トーンも、耳に一気にグキーンと突き刺さってくる(録音の加減ではあるまい。タッチが鋭いのだ)。アグレッシヴな表題曲①「Money Jungle」に始まり、不穏な美しさの②「Fleurette Africane」などなど名演が続くが、何といっても、不気味な⑥「Caravan」と繊細な⑦「Solitude」だろう。プレモダンでありながらスーパーモダンという、唯一無二の天才のみが表現できる異世界が、ここにはある。