あうとわ~ど・ばうんど

Return To Forever

たまには、超名盤でも聴こうか。というわけで、「Return To Forever/Chick Corea」だ。全4曲47分。Corea(elp)Joe Farrell(fl,ss)Flora Purim(vo,per)Stan Clarke(elb,b)Airto Moreira(ds,per)。
このアルバム、実は結構好きである。巷間フュージョンのハシリなどと言われ、サウンドは確かに表面的には軽いのだが、③「What Game Shall We Play Today」を除けば雰囲気は全体的に暗めだし、タイトル曲①「Return To Forever」なんて特にダウナー系で、大好きだ。聴くたびに癒される(言ってること、おかしいですか?)。余談だが、「Return To Forever」を邦訳すると「永劫回帰」ということになる。このアルバムを聴きながらニーチェを読むと、意外に面白いかも。

おお、人間よ! しかと聞け!
深い真夜中は何を語るか?
「わたしは眠りに眠り−、
深い夢から、いま目がさめた、−
この世は深い、
『昼』が考えたよりもさらに深い。
この世の嘆きは深い−
しかしよろこびは−断腸の悲しみよりも深い。
嘆きの声は言う、『終わってくれ!』と。
しかし、すべてのよろこびは永遠を欲してやまぬ−、
深い、深い永遠を欲してやまぬ!」

  (「ツァラトゥストラはこう言った(下)」ニーチェ著、氷上英廣訳、岩波文庫第40刷328頁)

上記引用には、特に意味なし。