あうとわ~ど・ばうんど

VOB Trio - Nature of Spnning Ⅰ

31日夜に札幌くうで VOB Trio のライブを観た。ゲストの札幌在住インプロヴァイザー横山祐太を久々に観たかったのと、Sightsong さんがなってるハウスでのライブを激賞していたので(送別会を欠席して)行ったのだが、あまりにも良かったので VOB Trio のアルバム2枚と、メンバー参加のCD1枚を買った。ここでは、VOB Trio の新作を取り上げる。


Virtaranta Okuda Berger Trio - Nature of Spinning
Zvočni prepihi, OOO Sound, 2017)
Antti Virtaranta(b) Rieko Okuda(viola) Jaka Berger(prepared ds)


ライブの時と同様、3人とも密やかに擦れ敲き軋む音たちを丁寧に、文字通り縒り紡いで(spinning)いく。だがこの微かな音たちの撚り合わせの得も言われぬ豊穣さは只事でない。もしライブを観ずに音だけを聴いて判断していたら私は気づかなかったに違いなかろうが、その鍵になっているのは、3人で共有されているミニマルなリズムだろう(ライブでは、Okuda さんがひたすら足でリズムを取りながら上半身を激しく動かし続けるのが印象的だった)。明示的なリズムとしては現れないけれど、音楽が進むにつれ、いわば影の存在としてソレはひたすらに膨張を続ける。聴く側の体を揺らし、高揚感はいや増すばかり。その極点の刹那に音楽は終わる。そのカタルシスたるや。


参考動画(昨年の 1st アルバム)
www.youtube.com