あうとわ~ど・ばうんど

Sextet 2003 - Complete Sessions / parallactic 54

先日 twitter で見かけて気になった音源を聴いてみる。


Sextet 2003 - Complete Sessions / parallactic 54
Anthony Braxton(ss, as, sopranino, cl) Sonny Simmons(as, english horn) Brandon Evans(ss, ts, bcl) André Vida(bs) Shanir Ezra Blumenkranz(b, oud) Mike Pride(ds, per, glockenspiel)


70年代生まれのブランドン・エヴァンス、アンドレ・ヴィーダ、シャニール・エズラ・ブルーメンクランツ、マイク・プライドという録音当時20~30代の4人と、45年生まれのアンソニー・ブラクストン、33年生まれのソニー・シモンズによるセクステット。2003年に録音された2枚組アルバムを、ちょうど10年後の13年に「完全版」としてデジタルリリースしたもの、ということらしいが、私にとっては初聴である。

一聴して感じ取ったのは、エリック・ドルフィーの影響。ドルフィーの仲間でもあったシモンズによる表面上はドルフィー似のサウンドはもちろんのこと(シモンズのオリジナル曲「Echoes Of Dolphy」も演奏されている)、ブラクストンの偏執狂的フレージング、ブランドン・エヴァンスやアンドレ・ヴィーダのサックスにも、ドルフィーリスペクタブルな精神性が感じ取れる気がするのは僻目だろうか。もしドルフィーが生きていたら、こういう方向性もあったかもしれない、と思わせる。