Ingrid Laubrock / Tom Rainey - Utter
イングリッド・ラウブロック(長く「ラブロック」と表記してきたが、ある動画で彼女自身が「u」をわりと強めに発音していたので、こう表記する。余談だが、彼女と共演歴のある吉田野乃子さんは「イングリッドちゃん」と呼ぶ)に直接注文していたCDが届く。
Ingrid Laubrock / Tom Rainey - Utter
(Relative Pitch Records, 2018)
Ingrid Laubrock (ss, ts), Tom Rainey (ds)
デュオ作品としては、このレーベルから3枚目、ということになる。元来このデュオはインプロのみを演奏していたのだが、16年ごろからコンポジションにも取り組み始めたそうで、3曲目の「Chant Ⅱ」はラウブロック作、冒頭の「Flutter」と最終曲「Shutter」は2人の作曲作品だそうである(おそらくタイトルは、ここから来ている)。とはいえインプロだろうとコンポジションだろうと、わたしはラウブロックのベルベットを思わせる肌ざわりよく温かく豊かな音に包まれながら、アルバムの最初から最後までを心地よく過ごすだけなのだが。