Cory Smythe & Peter Evans / Weatherbird
ついでにピーター・エヴァンスの別のデュオ新作について。
Cory Smythe & Peter Evans / Weatherbird
(More is More Records, 2018)
Cory Smythe (p, compositions), Peter Evans (tp, piccolo tp, compositions)
ルイ・アームストロングとアール・ハインズによるデュエット「Weather Bird」が1928年に録音されてから90周年となるのを記念して、というわけではないらしい(録音は2015年)ようだが、2人の事績に敬意を表する演奏、には違いない。以前から、エヴァンスのトランペットには、ジャズ・トランペットの豊饒なる歴史が凝縮されていると主張してきているが、タイトル曲におけるような、スウィングスタイルに擬態しながらジャズの粋を尽くしたようなプレイにはやはり唸るしかない(ピアノのスマイスがどこまで意識的かは分からないけれど)。タイトル曲に加えて、エヴァンスとスマイスが2曲ずつ、「Weatherbird」の変奏というべきオリジナルを持ち寄っているが、100年の間にジャズはずいぶん遠くまで来たようだ。
参考動画