あうとわ~ど・ばうんど

The Thing / Again

The Thing の新作も出ている。

Again

Again

Mats Gustafsson (ss, ts) Ingebrigt Håker Flaten (b, elb) Paal Nilssen-Love (ds, perc)


The Thing も来年で結成20年というから、ずいぶん長く活動している。もはやアルバムを逐一買っているわけでもないので、通算何作品目になるのかは知らない。本作品はゲストなしの、シンプルなトリオ。20分以上にわたる1曲目はマッツのオリジナルで、フリージャズサックスの歴史を確かめるように組曲風の演奏が展開され、2曲目はフランク・ロウの『Decision In Paradise』、最終3曲目はフラーテンのオリジナル。マッツはロウに敬意を表してか、テナーとソプラノを吹き、バリトンは吹かない。そういえば The Thing はその名の通り元々はドン・チェリーの曲を演奏するバンドで、ロウの「Decision in Paradise」にはチェリーが参加していたわけだが、タイトルの「Again」は原点回帰を意味する、かどうかは分からない。