John Dikeman, Aleksandar Škorić / Live at Ring Ring
オランダ在住テナーマン、ジョン・ダイクマンの新作(デジタル)を聴く。
John Dikeman, Aleksandar Škorić / Live at Ring Ring
(Doek RAW, 2018)
John Dikeman (ts) Aleksandar Škorić (ds)
ダイクマンは、古いタイプのフリージャズサックス奏者と言っていい。強烈なヴァイブレーションとパワーで、とにかく吹いて吹いて吹いて吹き倒す。アルバート・アイラー直系とでもいうか、たとえば36分にも及ぶ1曲目の最終盤に現れる絶叫調の「テネシー・ワルツ」や、アンコールの2曲目「ゴースト」からも、それを如実に感じる。
なお本作は Doek のサブレーベル「Doek RAW」からの発売で、価格は購入者が決める方式。サイトの説明によれば『芸術的価値は高いけれど、オーディオの品質は高くなく、でも聴かれるべき音楽』をリリースしていくとのこと。たしかに音はあまりよくない。が、音楽が持っている「力」は強い。という意味では、ある種のアイラー音源がそうであるように、やはり「直系」と言うべきなのだろう。