あうとわ~ど・ばうんど

道場 弐の巻

坂田明さん参加と知り入手。

弐ノ巻 (ID-07)

弐ノ巻 (ID-07)

八木美知依(el 21-strings koto, 17-strings bass koto, electronics, vo) 本田珠也(ds, per) + 坂田明(as, vo) 太田惠資(el-vln, ac-vln, vo)


スト2人には「道場破り」という肩書が割り当てられているが、例えば坂田さんの昨年の「duo improvisation」(9月26日12月31日参照)のごとく、火花散らし剣が激しく交錯し、負ければ看板を渡さなければならない、切羽詰まった他流同士による果し合い、ではない。どちらかといえば、同門同士、いい仕合をしましょうといった、なごやかな雰囲気である。目当ての坂田さんは2曲に参加、お得意の「音戸の舟歌」がまさにそんな演奏で、もう1曲はやや激しいが、前記作に比べればまだまだ余裕を感じられるところ。むしろ太田さん参加の3曲が素晴らしく、太田さんのインプロヴァイザーとしての凄みをあらためて認識する。デュオによる和洋融合的な2曲も意外といい(というか、こういうコンセプトで一枚作っては、と思うのだが)。