Anthony Braxton - Quartet (Mannheim) 2010
21日に突如始まったブラクストンのダウンロード音源を聴くシリーズは、今回で一区切りとする。
QUARTET (MANNHEIM) 2010
(New Braxton House)
Anthony Braxton(sopranino, ss, as, electronics) Taylor Ho Bynum(cor, flh, bass tp, piccolo tp) André Vida(as, bs) Mary Halvorson(elg)
21日の項で、Diamond Curtain Wall Trio に較べると「下」のような物言いをしたが、それは完全なる小宇宙を形成するトリオの演奏の方が私の好みにぴったりフィットしているということであって、このカルテットが奏でる音楽も、虚心に耳を傾ければ決して優劣で語れる種類のものではない。さながら、真っ白な画布に各人が思い思いに点描を重ねて抽象画を作り上げていくようだ。むろん、メアリーのそれは、えっそんな所にそんな色で? という驚きが常にある。
というわけで、Sax Quintet を2タイトルと数えて計5タイトルを聴いてきた。聴き終えた途端、むずむずと新しいタイトルを買いたいという欲望がわいてくるが、キリがないので、ひとまず(今月は)打ち止めにする。今回のベストは、やっぱり最初に聴いたトリオであろう。