あうとわ~ど・ばうんど

Jemeel Moondoc & William Parker with Hamid Drake - New World Pygmies vol.2

Vol. 2-New World Pygmies

Vol. 2-New World Pygmies

Jemeel Moondoc(as, ss) William Parker(b, bombard, garlle) Hamid Drake(trap ds)


ジャミール・ムーンドックのサックスが好きだ。とはいえ、彼の作品をさほど聴いているわけではないのだが、それでも時折り思いだしては、こうしてぽつりぽつりと購入している。

たぶん今まで彼について書いてきたことは、ほとんどいつも同じようなものばかりだったと思うのだけれど、決して流暢なタイプではない、もどかしそうに、あふれる感情に指が追いついていないんじゃないかとも感じられる演奏は、しかし、音楽という行為のプリミティブな衝動が痛いほどに伝わってくる。

アルバムは2枚組で、1枚目は名手ウィリアム・パーカーとのデュオ。70分以上の長尺ではさすがにイマジネーションが続かないのか、途中だれる個所もあるが、彼のアルトサックスの音はやっぱり素晴らしい。2枚目でハミッド・ドレイクが加わると、1枚目のストレスはあまり感じられなくなり、パーカーとドレイクが一体で繰り出す強靭なグルーヴに煽られて、ムーンドックのサックス(主にソプラノだが)も輝きを増す。


参考動画(この音源は、Ayler Recordsから「Vol. 1-Live at Glenn Miller Cafe」としてリリースされている)


ムーンドックに関する過去エントリ
http://outwardbound.hatenablog.com/archive/category/Jemeel%20Moondoc
http://d.hatena.ne.jp/joefree/searchdiary?word=moondoc