内橋和久 + 加藤崇之 デュオ

遅ればせながら入手したこのCDを、ここ数日ずっと聴いていた。

内橋和久+加藤崇之デュオ

内橋和久(g) 加藤崇之(g)
今年2月、2人の『天才』による邂逅の記録という。これがとても良い。何度聴いても全く飽きない。
13の音たちの戯れ。とでも呼ぶべきだろうか。宙に無造作に投げ出された（と見える）音たちがさまざまな姿に変化していく。ノイズのようでもあり、メロディーのようでもあり、リズムのようでもあり、ドローンのようでもあり、そんな様々な表情を同時に兼ね備えながら絶えず様相はうつろい続け、どの音をどちらが出しているものか私にはとらえきれないのだが（予備知識なしに聴かされて、ソロインプロヴィゼーションだと言われれば信じてしまうだろう。苦笑）、しかし音たちに身をゆだねていると心地よく、懐かしさすら感じる、そんな不思議な感覚で、気づくと一連の音たちの営みは消え去っており、次の別の音たちが登場している、そして13の『音の旅』が終わった後には静寂を噛みしめることになるのだ……うーむやはり上手く説明できない、とにかくこれは実際に聴いてもらうしかなかろう。