あうとわ~ど・ばうんど

即興と衝突

即興と衝突-Encounter and Improvisation-

即興と衝突-Encounter and Improvisation-

高柳昌行(g) Peter Kowald(b) 翠川敬基(cello)
29年前、3者邂逅をとらえた記録。だそうだ。
「衝突」とタイトルにあるが、対決色はさほど感じない。序盤こそ探り合いゆえか微妙な距離感を保ちつつそれぞれの音が個別に放たれている観もあるけれど、演奏時間の経過とともに距離は縮まっていくように思わせる。むろん最終的に協調・融合はしないのだが、3つの音が相対的連関を持っていると信じられるほどには交流の温かみを感じさせてくれる。
それにしても、こういう音楽って、どうしても心理的サスペンス劇のBGMを思い浮かべてしまうんだよなあ(苦笑)