Blues and the Abstract Truth
どうやら、このアルバムを当ブログで取り上げるのは初である。われながら意外。
- アーティスト: オリヴァー・ネルソン,エリック・ドルフィー,フレディ・ハバード,ジョージ・バーロウ,ビル・エヴァンス,ポール・チェンバース,ロイ・ヘインズ
- 出版社/メーカー: MCAビクター
- 発売日: 1997/12/17
- メディア: CD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
本作の白眉は何と言っても、4曲目「Yearnin'」にトドメを刺す。ビル・エヴァンスによる端正なブルースソロからテーマアンサンブルを経て、ドルフィーの素っ頓狂なアルトサックスが轟く。この瞬間、何度聴いても素晴らしい。笑ってしまう。こうした笑いも、ドルフィーを聴く正当な楽しみである。むろんその後に続くドルフィーのソロもまた良いのだが、初っ端のインパクトがやはり凄まじい。しかも、1曲目の「Stolen Moments」から、それなりの雰囲気を醸しだしながら展開してきてさあ充実の中盤、レコードならば盤をひっくり返すと突然こうなるのだから、演出としても心憎い。5、6曲目もまたドルフィーのアルトサックスの異物感が炸裂して見事。
この「Yearnin'」におけるドルフィーのソロには、学生時代かなり影響を受けた。周囲はかなり迷惑だったに違いなかろうが(苦笑)。