あうとわ~ど・ばうんど

Travail, Transformation, And Flow

Travail Transformation & Flow (Dig)
Travail Transformation & Flow (Dig)/Steve Lehman Octet」(pi recordings)。8曲40分。Steve Lehman(as) Mark Shim(ts) Jonathan Finlayson(tp) Tim Albright(tb) Chris Dingman(vib) Jose Davila(tuba) Drew Gress(b) Tyshawn Sorey(ds)
待っていたスティーヴ・リーマンのオクテット新作が届いた(3月13日4月5日参照)。
こうした編成は、彼の師であるアンソニー・ブラクストンの影響だろう。が、ブラクストンよりもポップさを感じるのは、やはり世代のせいか。アンサンブルとリズムを中心にグループ・エクスプレッションを重視したような演奏で、8曲40分の短さが物語るように、あまり長いソロはない。けれど、サウンドの中からリーマンのアルトソロが立ち昇ってくる瞬間はやはり興奮する。一瞬でこちらの心をむんずと鷲摑みにするセンスの良さ。時間は短くとも、ああリーマンを聴いた、という充実感がある。そして、グループの統率に心砕いている(?)リーマンに代わって、僚友 Mark Shim が非常に印象的なソロを聴かせてくれる。