あうとわ~ど・ばうんど

ジャズを変えた男

オーネット・コールマン―ジャズを変えた男10年ほど前の本ですが、最近入手して初めて読みました。
伝記のキモはその人の功績、良い所ばかりでなく、悪い所、醜い所もえぐり出して人間的魅力を描出するところにある。と思うのだが、現役ミュージシャンに対してそれはなかなかできないようで(?)、オーネットがいかに人格者で、いかにジャズ史上の重要人物で、と礼賛一色になってしまっているのが不満。あと、訳者がジャズを知らなさすぎ。でも、多くのミュージシャンの伝記で自己を確立するまでの話が一番面白いのと同様、オーネットが音楽を学び世に出て論争を巻き起こしその地歩を固めるまでの章が、やはり読んでて興味深かった。