渋旅初め

渋さ知らズの新作DVD「渋旅初め [DVD]」(avex io)を観る。全11曲150分。
なんだかんだ言いながら、新作が出るたびに付き合っているが、もはや、ショーケース化してしまった渋さそのものにはあまり関心がない。それよりも、ソロになると自分の世界を作り上げる片山広明、立花秀輝、北陽一郎、勝井祐二、太田惠資、齋藤良一といった人たちのプレイを楽しんでいる。
ところで、これは偏見かもしれないが、ぼくはどんなにノリがよくても音楽はゆっくり座って聴きたいタチで(頭ぐらいは振るけど)、大勢が同じように踊り狂っているような場は好きでない(というか、ただただ気持ち悪い)。DVDを観ていると、ソロ奏者がどんなにハチャメチャやろうと、リズムがキープされている限り観客は騒ぎ続ける。が、②「股旅」の最中、リズムが止まり(正確に言うとフリーリズムになり)、フリージャズ的空間が出現すると、とたんに客席の動きが止まる。その瞬間が気持ちよかったなあ(笑)。
(ちなみにオープニングの字幕。渋さの四番バッター片山広明の名前を間違えている。『宏明』になってるぞ)