あうとわ~ど・ばうんど

Study in Brown

本日は、クリフォード・ブラウン没後50周年の命日(ということは、リッチー・パウエルの命日でもある。その死はクリフォードに隠れ、ピアニストとしての業績は兄バドに隠れ・・・考えてみれば可哀相な話だが、それはともかくとして)。「STUDY IN BROWNClifford Brown &Max Roach」(emarcy)。55年、全9曲40分。Clifford(tp)Harold Land(ts)Richie Powell(p)George Morrow(b)Roach(ds)。
昨年rare live recordingsから出た、クリフォードの不幸な死の1週間前の演奏「The Last Concert」でのハードブローイングぶりを聴くと、実はこのバンドはスーパー・ライヴバンドだったことが分かる(ちなみに「the Beginning and the End」は死の前夜の演奏ではなく、1年前のもの)。よって、一連のブラウン=ローチ・クインテットのアルバムは、バンドのエッセンスを抽出、コンパクトにまとめ上げたものだということが分かる。
①「Cherokee」、カッコイイ出だしから急速調のテーマ。そしてクリフォードの流麗なアドリブを聴いていると、あれチェロキーって意外と簡単?と勘違いしてしまいそうになる(いや本当は簡単なのかもしれないが、ぼくにはできません)。③「Swingin'」⑥「Sandu」のスウィンギーで芳醇な薫り、④「Lands End」⑤「George's Dilemma」のハードボイルド的なカッコよさ。うーむ、ザッツ・ジャズ、ザッツ・ハードバップというところだろうか。
ところで、クリフォードは19歳の頃にも自動車事故で死にかけたことがあるのだとか。ちなみに彼の他界した1956年6月26日は、妻ラルーとの2度目の結婚記念日で、ラルーの誕生日でもあったのだそうな。何と悲しい記念日だろうか。