あうとわ~ど・ばうんど

Ub-X

新譜から。「橋本一子 Ub-X」を聴く。全11曲47分。橋本一子(p,vo)井野信義(b)藤本敦夫(ds)。
むかーし、一度だけ橋本一子のライヴを見たことがある。文学がどうの映像表現がどうのと人を眩惑させるようなことばかり言っていて、周囲は感心したりロマンチックな気分に駆られたりしていたようだが、自分は『ペダンチックな人だな〜』としか思わなかった。それでもピアノには十分凄みを感じさせる瞬間もあったし、余計なこと喋らなければいいのに、と思った記憶がある。
で、アルバムの話だが、バンド名のUb-Xや⑤「Ubique」はフィリップ・K・ディック、⑥「Monolith」も『2001年』と、SFからの影響を(おそらく明示的に)感じさせるなど、こういうセンスには相変わらずうんざりさせられてしまうのだが、④「凛」⑥「Monolith」のハードなピアノトリオプレイは聴かせられた。他では、ジェーン・バーキンセルジュ・ゲンズブール編曲で『マイ・ウェイ』を歌ったような⑦「Laiseca」が最も印象的。(ただ、同じような曲が多くて、47分でもちょっと長く感じたな〜)
ところで、最近のeweは、綾戸智絵が専属を離れてから、次のドル箱を作ろうと必死だな〜。というのは邪推だろうか?