あうとわ~ど・ばうんど

Billie or Patty

Agharta335さんの日記に倣って、ひな祭りということで、女性ヴォーカルを聴くことにした。
というわけで、唯一持っている(いわゆる)女性ジャズヴォーカルアルバムである、大名盤「Lady in Satin/Billie Holiday」に登場いただく。
とはいえ、以前にも書いたが、ジャズヴォーカルが苦手だ。感性が乏しいのか、楽しみ方が、いまだに分からない。このアルバムにしても、③「You Don't Know What Love Is」⑨「But Beautiful」が、おっいいなあ、とは思う。ただし、両曲とも自分の好きな曲であって、『いいなあ』と思わせるのが歌の力なのか楽曲の力なのか分からないのだ(歌謡曲みたいな編曲の力でないことは確かだけど)。うーむ。

などと考えながら、続けて、最近買った「The Complete ESP-Disk' Recordings/Patty Waters」を聴く(なんという落差)。
パティー・ウォーターズがESPに残した「Sings」「College Tour」の集成盤。暗くて重くて陰鬱で不気味で病的。歌というよりは亡霊の囁き、ときどき金切り声(管楽器のフラジオ音そっくり)。14分近くに及ぶ⑧「Black Is the Color of My True Love's Hair」(タイトルにニヤリ)では、暴れるピアノトリオと共に、何かが憑依したごとくひたすら絶叫しまくる。うーん、とっても癒されます。
ビリー・ホリデイとパティー・ウォーターズ、どっちが好きかと問われれば、自分は迷わずパティーと答えてしまうだろう。困ったものだ。