あうとわ~ど・ばうんど

Rise and Shine

先月初CD化された「Rise and Shine/板橋文夫」が、ようやく届く。タイトル曲を、昨夏出た「Watarase/板橋文夫アンソロジー」に収録されたフルエディットヴァージョンに差し替えた『完全盤』。全3曲55分。板橋文夫(p)早川岳晴(b)亀山賢一(ds)。
吹き込み当時26歳だったという板橋の演奏は、まだ雑というか未熟なのだが、とにかくやるのだという気概と勢いに溢れ、のちに華開くことになる板橋節も随所に聴かれる。フルヴァージョンとなった③は、ややダルな展開もあるものの、スピード感がよい。ただ難点を言うと、音質がなあ。オリジナルLPがどうなってるのかは知らないが、リマスターというやつで何とかならなかったのだろうか?
それにしても、「アンソロジー」といい「シーナリー+2」といい、このウルトラ・ヴァイヴという会社は、面白い仕事をする。どうしてこれが、普通のジャズ系レーベルにできないのか不思議だ。50、60年代の同じようなカタログを毎年のように再発するぐらいなら、日本のジャズも含めた70、80年代にも力を入れてほしい。宝の山だと思うのだが(一般のジャズファンは嫌いなのだろうか?)。
そうそう、復刻と言えば、月末に梅津和時の「集団疎開 その前夜」が出るようだ。今から楽しみ。