あうとわ~ど・ばうんど

A Blessing

一昨日同様、昨年リリース物から。
最近気になるドラマー、John Hollenbeckのアルバム「A Blessing/John Hollenbeck Large Ensemble」を聴く。全7曲63分。
ドラマーがリーダーのグループといえば、自己のプレイを効果的に際立たせるために曲が存在しているイメージが個人的にはあるのだが、ホーレンベックの場合、彼がリーダーを務めるThe Claudia Quintet昨年11月10日参照)といいQuartet Lucyといい、グループのトータルサウンド優先で、自己のドラムはその色づけ的側面が強いように思える。
この作品はそのClaudiaとLucyを足して、さらにオーケストラ化したような感じ。イマジネイティヴでチェンバー風味も利いたコンテンポラリー・ビッグバンド・サウンドというか。Theo Blackmannの中性的ヴォーカルで始まり、練りに練った(であろう)精緻なホーンアンサンブルが見事なタイトル曲①「A Blessing」や、レゲエ的リズムの上で「April in Paris」のテーマを引用する⑥「April in Reggae」など、どれも美しくそしてカッコイイ。