Patrick Breiner's Double Double / Mileage
Patrick Breiner's Double Double / Mileage
(SULDE, 2014)
Patrick Breiner (ts) Flin van Hemmen (ds) Adam Hopkins (b) Will McEvoy (b)
最近其処彼処で名前を目にして気になっていた、ニューヨーク在住のテナーサックス奏者、パトリック・ブレイナーの旧作を取り寄せてみた。これは良い。倍音豊かなコク深いテナーの音は、先人ならばアルバート・アイラーやアーチー・シェップ、現代ならばヨニ・クレッツマーといった参照項が浮かぶ。ふだんは主流派的ジャズも演奏しているせいか、2ベースカルテットで奏でられる音楽は、ジャズ的グルーヴ感が根底にあるフリージャズで、どの曲・演奏も抒情的である。2008年の無伴奏ソロ作品「Vartan Mamigonian」ともども気に入った。ブレイナーからは「いつか日本に行きたい」という熱いメッセージをもらっており、いつか生で観てみたいと思った。(しかしながら、届いたCDが2枚ともキズだらけで読み取り不能だったのは、いただけない。結局、bandcamp のダウンロードで聴いた)