あうとわ~ど・ばうんど

Ches Smith - The Bell

駆け足で、今年最後の新譜を聴く。

The Bell

The Bell

Ches Smith(ds, vib, timpani) Craig Taborn(p) Mat Maneri(vln)


ティム・バーンや Pi Recordings 系の人脈が続々と ECM へ参入していく中、ついに Ches Smith も、である。こういった人たちが ECM でアルバムを発表するとなると、やはりどうしても ECM カラーの音楽となってしまう(しかも、内容も決して悪くはないのだから困る)のが個人的には痛し痒しなのだが、このアルバムも、何も知らない段階で聴かされれば Ches の作品とは到底気づかないに違いない。とはいえ、先ほど内容は悪くないと書いたけれど、アルバムはいわばミニマルなジャズで、三者が紡ぎだす調べはとても官能的であって、とくにクレイグ・テイボーンのピアノは魔性の響きがする。